「イッチン描き」で立体感のある陶芸の絵付け Pottery Icchin

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イッチンの魅力は立体感。陶芸の伝統的な手法「イッチン描き」を説明します。

陶芸の伝統的な技法として、イッチン描きがあります。
チューブまたはスポイト状の筒に泥漿などを入れて描くため、筒描きとも言います。

よく、省略して、イッチンと言いますが、イッチンは筒のことなので、技法としてはイッチン描きですね。

立体感のある絵が描けるので、上手く使えば面白いと思います。

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土を絞り出して絵や模様を描くイッチン

イッチンはスポイトなどの筒に泥漿などを入れて絞り出す技法ですが、この場合、素地と泥漿の収縮率をほぼ同じにしておくのが大事なようです。

土は焼くと締まって、縮みますから、収縮率が違うと、線が切れてしまったり、ちじれてしまったりして、上手くいかないわけです。

ですから、素地と同じ土で泥漿を作ってイッチン描きすれば、当然同じ収縮率ですから、失敗も少ないわけです。

ただ、色も同じになりますので、ちょっと変化をつけたくて、並こしの素地に、収縮率の近い、並赤土を使って、イッチン描きすることにしました。

白い素地に赤土でイッチン描き

まず、土台となる皿を轆轤で挽き、適度に乾かして、高台を削っておきます。

2.

皿が乾燥しすぎないうちに、泥漿を用意します。

3.

並赤土を乳鉢に入れて、水を加えながら擦って、マヨネーズくらいの硬さになるよう、調節します。

4.

スポイトに泥漿を入れます。

5.

皿に筆ペンで下書きしてから、スポイトに入れた泥漿を絞り出しながら描いていきます。

6.

同じ力で押し出すのがポイントです。

失敗したら、スポンジなどでそっと拭き取ればOK。

気楽にいきましょう。

7.

描き上がったら、素焼きへ。

8.

釉薬をかけて焼成しますが、この場合は、全体に藁白釉をかけて、花びらに乳白釉、葉の部分に織部釉を筆でのせてみました。

9.

ガスの酸化焼成で、完成です。

イッチン描きは、他にもいろいろ応用できると思います。

有名なバーナードリーチのスリップウェアもイッチン描きの応用です。

沖縄の民藝「やちむん」にも、イッチン描きを施したものが多数あります。

立体感のある模様を描けるのが、面白いと思います。

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