字自体主催の公募展としては、規模も難易度も全国トップレベルと言われる、第69回『埼玉県美術展覧会』、通称『県展』を見てきました。
噂にたがわぬレベルの高さに改めてビックリ❗️
埼玉県にこれほどたくさんの芸術家がいることにもビックリです‼️
市展トップでも難しい県展
埼玉県議会議長賞受賞作品
昨年秋、市展(さいたま市美術展覧会)の工芸部門で市長賞、つまりトップを取った方が、「次は県展入賞ですね!」と声をかけられていました。
が、「無理です! 県展はものすごくレベルが高くて、入選だってできるかどうか」とおっしゃっていて。
市でトップなのに?
「ふ~ん、そんなに難しいんだ~」と能天気に考えていましたが、今回、改めて県展を観て、なるほど~、確かにレベルが高いわ~と、打ちのめされています。
午前中から賑わう県立美術館
県展は、2019年5月28日~6月19日に北浦和公園内の埼玉県立美術館にて開催されています。
私は、昨日、5月30日午前に行ってきました。
昨年も行ったんですけど、時間がなかったので、入選した知人の作品を駆け足で見て終わりでした。
今年は、時間もたっぷりとって、ジックリと。
すると、確かにレベル高いんですよね~。
午前中から行ったので、すいてるかと思ったのですが、これがけっこうな人で。
明らかに入選者とそのお友達たち、というグループもいらっしゃいました。
洋画も彫刻もハイレベル
県展は、日本画、洋画、彫刻、工芸、書、写真の6部門あります。
私の好きな陶芸は「工芸」部門ですね。
でも今回は、日本画も洋画も一通り見て回りました。
そうしたら、どの部門も入選者はレベルが高いんですよね~。
全部門、みなさん素晴らしかったです。
やっぱり大物が迫力
肝心の陶芸ですが、やはり大物が目を引きます。
公募展では、大きい方が有利とよく言われますが、特に大きな会場ではただでさえ小さく見えますから、規定の範囲で出来るだけ大きな作品を作った方が迫力がありますね。
ちなみに、県展では工芸作品は50センチ×50センチ×50センチ以内です。
組み皿だと、そこまで大きくなくても良いけど、5枚か6枚作るので、形を揃えるのは、ある意味大きな作品を作るより難しいかも。
「自分の個性を大切に」と審査員
目録も入手しましたよ。
400円です。
前の方にカラーで主な受賞作品が掲載されています。
後ろは入選者名ですが、途中に「審査評」がありました。
工芸を見ると、
審査主任 花輪茂實
69回展の工芸の一般の出品点数は188点、会員は107点で審査対象作品数は295点となりました。
入選数は一般80点、会員83点で163点となりました。
一般の入選率は43パーセント、会員は78パーセントでした。
一般の方には大変厳しい結果となりましたが、初めて出品される方も多く、工芸という分野そのものがまだ良く理解されていない部分があったのかなと思うふしがありました。
近年陶芸の組み皿の出品が多くなってきています。
数の制限はありませんが、5枚6枚の範囲で制作し、出品することが望ましいかなと思います。
今年は人形、七宝の力作が見当たりませんでした。
壁面作品の中で絵画的に主力を置いている作品が多く見受けられました。
工芸は素材を生かしたもので絵画的に主眼を置くのはどうかなと感じました。
全体的な傾向としてそれぞれが個性を発揮しており変化に富んだ作品がありました。
自分の個性を大切に、作りたいものを作るという方向を大切に、これからも進んでください。
県展をテレビで放映!
ここでいう会員とは、埼玉県美術家協会の会員のことなのですが、会員になるには県展に3回入選、工芸は5回入選しなくてはなりません。
一般の入選率43パーセントも厳しいですが、県展に5回以上入選している人が、22パーセントも落選している! というのも厳しいです。
落選も上位は入選とそう大差ないのかもしれません。
そうそう、この第69回県展が、テレビ放映されるそうです。
6月1日8時30分から
「テレ玉 いまドキッ! 埼玉」にて
テレ玉見られる人は、ご覧になってくださいね!
第6回「陶美展」(陶芸)を見て
人間国宝の会長で発足
2019年1月16日から日本橋高島屋の本館6階美術画廊で開催されている、第6回「陶美展」を見てきました。
「陶美展」は、美術団体の旧一水会陶芸部が解散し、その後発足した「日本陶芸美術協会」が主催する、全国規模の公募展です。
「日本陶芸美術協会(会長:14代今泉今右衛門)」は、2012年に人間国宝の14代酒井田柿右衛門を会長としてスタートし、2013年5月に第1回「陶美展」をやはり日本橋高島屋で開催しています。
それから毎年1回開催していますので、今年は第6回です。
プロ、アマ問わず公募、との事ですが、まあ、ほとんどプロでしょうね。
その証拠に? ほぼ全作品に値段がついていました。
1点だけ、非売品(参考作品)があったかな? という程度。
200万円の壺も並んでいます。
そのお値段たるや、聞いて驚け! 200万円の壺や鉢もありました!
1番安いものでも10万円くらいでしたが、10万円、20万円はわずかで、主流は50万円~60万円くらいだったでしょうか。
このお値段って、自分で決めるのかな?
日本橋高島屋で売っているんだから、売れそうなところでご相談かな?
下世話な話ですが気になります????
陶芸は手間のかかるものですし、陶芸家も生活していかなくてはなりませんから、お値段は妥当だと思います。
でも、このお値段で買える人がどのくらいいるのでしょう?
またまた下世話?
そこも気になるところですが、どうせ私は買えないので、お値段は参考程度に考えて、純粋に作品を楽しみました(ホントかね)。
作品は、それは素晴らしかったです。
一体どうしたらこんな色が出せるのか、こんな形が生み出せるのか、不思議なほどです。
陶芸には、さまざまな土があり、さまざまな釉薬があり、さまざまな技法があり、その無数の組み合わせがあり、さらに焼成で変化する、奥の深~い芸術だと思い知らされます。
撮影不可で写真が撮れなかったのが残念です。
第6回「陶美展は、1月22日火曜日16時まで開催していますので、興味のある方はのぞいてみてくださいね。